デザイン・設計 ARUPaPa 様

vls2.30

プロダクトデザイン、独自ブランド製品を開発 ARUPaPa 様

さいたま市浦和に事務所を構える ARUPaPa様へ訪問してきました。
ARUPaPa 代表取締役 河端様は、大手住宅設備メーカーのインハウスデザイナーとして、11年働いた実績と、熟練された高度な技術・経験を活かし、同デザイン事務所を2002年にはじめられました。
工業製品の企画とデザインといった設計を含むプロダクトデザインを手がける傍ら、柔軟な発想と独創性を活かした独自ブランドの開発・製作などもおこなってます。

今回ご紹介いただいたのは、レーザー加工機が生きる創造性豊かなARUPaPaブランドになります。

大切な人へのひとことに、想いの詰まった『富士箋』

ARUPaPa 富士箋

最初に紹介したいのは、『富士箋』という、世界にも例のない、富士山の地形をした付箋紙です。

公開されている国土地理院の富士山の3Dデータを元に、一枚一枚レーザーでカットし、手作業で付箋用に糊付し、その紙を貼っていき最終的に正方形に切断するという、非常に手間がかかる作業工程を経て製作されています。その上、実際の地形図データが元になっているため、付属のメモカードと組み合わせると一枚一枚の付箋紙がそのまま工芸品の絵のようになるという使いがいのある付箋紙です。
地形部分と切り抜いた上空部分を重ねると狂いのない正方形になり、高級な桐箱にもきれいに収まります。

ARUPaPa 富士箋
実際の地形図データを元に製作
ARUPaPa 富士箋
重ねると狂いのない正方形に

デザインのひきだし 第35号に掲載

この世にも珍しい付箋紙は、「デザインのひきだし第35号」にも掲載されています。
こちら、「デザインのひきだし第35号」は、当社も昨年サンプル&情報を提供させていただきました。ご縁を感じ、担当してくださった編集者様に掲載を確認したところ、快諾いただきました。紙面を少しだけご紹介します。ARUPaPa様の『富士箋』が堂々と紹介されています!嬉しいつながりでした。

デザインのひきだしARUPaPa 富士箋
『富士箋』は160項ある大型本の13頁に掲載されています
デザインのひきだし 美しい表紙
表紙は素晴らしく凝った美しい加工が施されています

以下のグラフィック社様のページでご案内されています。

デザインのひきだし35

「デザインのひきだし35」ですが、表紙のデザインもさることながら、トムソンによる型抜きからレーザーカットまで、紙を切る・削る加工、凸凹される加工と、紙の可能性を最大限に追求した永久保存版に近い、紙加工のバイブルのような本です。紙に携わる皆様には非常に役立つ参考本になっています。

プロジェクトとしての『富士箋』

「富士箋』は、昨年Makuakeで東京紙器株式会社 様と共同で富士箋プロジェクト とし公開していましたが、現在このプロジェクトは終了しています。下の動画を見ると、美しいプロジェクトであることが伝わってきます。

非常に高級感があり、手に取って見る価値のある付箋紙です。立体の付箋をノベルティで使ってみたいなどのご要望がありましたら、データの作成から承り可能とのことですので、相談してみては?

大切な時間は『スマホシマ箋』で確保

次に、同じくMaruakeにて、アイデア商品をプロジェクト化し、目標金額に達成し商品化された「スマホシマ箋」の紹介です。現在も継続して好評発売いただいています。
こちらはWBSトレたまで紹介もされ、話題にもなりました。

スマートフォンの画面に貼り一時的にスマホを封印、かけがえのない時間を大切に過ごすための付箋です。お子様との触れ合いを大事にする育児経験のある人ならではの発想です。受験期の学生さん・仕事に集中したいサラリーマン・伝えたいことをそっとスマホに、など工夫それぞれ、使用用途も広がります。

レーザー加工機で専用カバーを試作検討しました。量産品は抜き型で製作、よりスタイリッシュになりました。

ARUPaPa スマホシマ箋
ARUPaPa スマホシマ箋

心地よい低音の響く電源の要らないスピーカー

河端様の挑戦は、多岐にわたります。
コロンとした丸みを帯びた存在感のあるスピーカー。
の音(のおと)と言うARUPaPaブランド、こちらも好評です。

存在感のある の音

存在感のある『の音』、中の空洞と計算されたスリットが音を響かせ低音をきかせます。iPhone6以前のイヤホンジャックがあれば直接接続し音楽を聴くことが出来ますが、アダプタがあれば新型のiPhoneでも使えます。
日本の家屋にぴったりな和風テイストだと思いませんか?ミラノの展示会に出展した際も洗練されたデザインと高音質が好評でした。

上品なフォルムの外形
ARUPaPa の音
デザインされた「の音」ロゴ
ARUPaPa の音

国産孟宗竹集成材とフィンランドバーチ材の2種類があり、書道家デザイン『の音』のロゴが光ります。
最初のモデルはレーザーカッターで切断していました。
※ロゴはコンセプトモデルのものです。販売している商品にはロゴは入っていません。

フィンランドバーチプライウッドに映える彫刻
ARUPaPa の音
竹の小片を何層も積層した緻密なモザイク意匠
ARUPaPa の音
『の音』最初のモデルはレーザー加工機で
ARUPaPa の音
『の音』のスタイリッシュなカード
ARUPaPa の音

組み立てられるスピーカーキット

コンパクトスピーカーのキットも開発しました。
こちらはレーザーでカットした木材を簡単に組み立てられるように工夫されてパッケージになっています。
横に低音が響くスリットがあり、組み立てるだけで手軽に音楽を楽しめるスピーカーが完成します。
※このキットは現在販売していません。

箱もかわいいです
ARUPaPa コンパクトスピーカー
丁寧に描かれた組立手順書
ARUPaPa コンパクトスピーカー
後述するアンプにつないだ図
ARUPaPa コンパクトスピーカー
横の切れ目が低音の秘密
ARUPaPa コンパクトスピーカー

オリジナルアンプのカスタマイズ

さらに、雑誌の付録についていたデジタルアンプを、自分仕様にカスタマイズして使用しています。
付録なのでたった一つしかなく非売品になります。接続するとさらに音響が増幅され、イベント会場で活躍しそうです。

ARUPaPa デジタルアンプ
ARUPaPa デジタルアンプ

遊び心がARUPaPaブランドの秘訣

ものづくりに携わる方に共通しているのが「遊び心」だと思うのですが、ARUPaPa様の「遊び心」は卓越しており、それがARUPaPaブランドの秘訣なのかと思います。

ヒノキノヒゲ。

そのまま置いておいても可愛いですが、鼻にくっつけてヒノキの香りを楽しむそうです。香りがなくなってきたら専用紙ヤスリでこすってください、とのこと。

ARUPaPa ヒノキノヒゲ
ARUPaPa ヒノキノヒゲ
ARUPaPa ヒノキノヒゲ

VRゴーグル。

VRゴーグルが流行る前に自分で作ってみようと思ったのが商品化のきっかけとか。ダンボール製でこちらも説明書通りに組み立てれば完成します。「今は巷で溢れてしまって珍しくないですけどね」、とのことですが、私にとっては新鮮でした。お子様と楽しむのに良いですね。

ARUPaPa ヒノキノヒゲ
ARUPaPa ヒノキノヒゲ

『金子ジオラマ堂 山寺の鐘撞き堂』とARUPaPa様

ジオラマ界の大御所の金子様と共同で『金子ジオラマ堂 山寺の鐘撞き堂』の製作にも携わっています。
リアルな日本瓦屋根を再現するのは難しい技だそうです。それがキットで販売されてるのは、ジオラマファンにとっては喜ばしいですね。
MDF部分はARUPaPa様のレーザーカッターで試作と開発を行いました。
着色せずともレーザーの切り跡が生かされてリアルな古い家屋が再現されています。

金子ジオラマ堂Facebookより掲載

金子ジオラマ堂山寺 ARUPaPa

元気に活躍中 VLS2.30

最後に、河端様のところで使用されているVLS2.30 30Wです。
2013年に当社より購入し、積極的な事業展開に活用していただいています。
集塵機はeco7を使用し、排気は上手に通気口へと配管を設置していました。
上にかかっている油絵はお父様が描かれたとのこと。

ARUPaPa VLS2.30とお父様が描かれた絵画
ARUPaPa VLS2.30
ARUPaPa VLS2.30

貴重な時間をいただき、ありがとうございました。デザイン・設計の依頼などやARUPaPaブランドに興味がある!といった方は、下記連絡先へ是非ご連絡ください。

会社名 ARUPaPa株式会社(ARUPaPa Inc.)
所在地 〒336-0017 埼玉県さいたま市南区南浦和2-33-5 スズキビル301
Webサイト http://www.arupapa.jp
電話番号048-829-7639(受付時間は土日祝日をのぞく、午前10時~午後5時まで)
FAX番号 048-829-7649
代表者代表取締役 河端 伸裕
事業内容プロダクトデザイン:各種工業製品の企画とデザイン
オリジナル製品開発:独自のARUPaPaブランド製品の開発と販売